そもそも育休の取得について②
結局のところ、このブログで育休について書くのは、育休を勧めたい気持ちからだと思います。
前回、育児休業給付金のお話をし、男性が育休を取得しても、また、夫婦揃っても育休を取得しても、経済的には負担が軽微であると言う結論を述べましたが、どうして男性が育休を取るのか? 母親だけで充分じゃ無いのか? に対する自分なりの答えをお伝えしたいと思います。
男性が育休を取る必要があるのか?
それに対しては明確に「YES」と答えます。
と言うわけで、その大きな理由の「産後うつ」について書きたいと思います。
産後うつについて
幸いなことに、私自身はうつ病の経験がありませんが、周囲だけで、4人のうつ病発症者を見てきました。
2人は中堅管理職*1として私の上司になった人でしたが、程なくしてうつを発症、休業の末、違う部署に異動となってしまいました*2。
人員的にいよいよやばいぞ、と言う時に補充要員の男性が入ってきたのですが、彼もなんと、うつを発症。
ただ、彼の場合、そもそもスポーツマンだったこと、それと、流石に2人のうつ病患者を出した職場なので「その辺り大丈夫?」と強く念押しをし、彼も「大丈夫ですよ」と言い続けていたのですが、やはりうつの発症は抑えられなかったようです。
最後の1人は前職時代の直属の上司でしたが、彼の場合、経歴が「①前職をうつで退職」「②その後、(当時の)弊社へ中途採用」と言う流れだった為、うつには強い理解があると自分でも言っていました*3。
が、何故か私に対する風当たりが冷たい……。
今思うと社内で新参者、かつ、管理職と言う立場で政治的立場が弱く、ついぞ引き受けた仕事を一番押しつけやすい人に押しつけていただけだと思うのですが、まぁ、「それうつを引き起こすやり口だよなぁ」もちらほら。
結局、その人と不和のまま、前職を去ることになったのですが、ここで知って欲しいのは、
・うつにならない、と言う人でもうつになる。
・うつになった人でも平気で人をうつにできる。
の2点です*4。
そんなうつ病ですが、原因として、「上司・顧客からの理不尽な要求(理不尽なインプット)」「それに何とか応じようとする責任感」「睡眠不足(休息不足)」「セロトニンの不足」等が上げられます。
ここまで書くとなんとなく推測されると思いますが、これ、育児そのものなのですよね。
・赤子からの理不尽な要求(何を言っているか判らない)
・責任感(親としての義務感、プライド、責務)
・睡眠不足(3ヶ月くらいは3時間ペースでの授乳が続きます)
セロトニンの不足はまだ良く判っていませんが、日光やバナナ、適度な運動と言われていますが、外出がままならない産褥期のお母さんに適度な運動は困難な為、これも厳しい状況なのです。
近くに祖父祖母がいれば頼れるのですが、核家族化が進んだ現状、貴方の家庭は如何でしょうか?
現状、女性にとっては「産後うつになりかねない」条件が整っていると言っても過言ではありません*5。
そんな折、助けられるのはやはり、夫である貴方だけではないでしょうか?
育休における夫の役割とは
はい、と言うわけで、一番大きな役割は「妻を産後うつから守る」なのです。
「うちの妻は図太いから産後うつとは無縁」
と言われる方もいると思います。今でも私の妻も言います。でも、前職における補充要員くんも言い続けていました。つーか病気になる奴が「私は病気になります」って自称するか! と言うのが私の持論です。誰だって病気にかかりたくない筈ですし、病気に掛かるとも思ってない筈なのです*6。
まぁ、人によっては
・夫なんて我が家の長男だから居ても邪魔
・家に居てもする事ないし、会社に行く方が良い
と言う人もいるでしょうし、言いたい気持ちも分かります。私だって当初は全然役に立たず、妻に呆れられたりしてました。今思っても恥ずかしい限りですが……。
でも、ここで協力出来ないと、本当に今後に差し障りますよ!!
夜中のミルク代行でも良いです。我が家では9時頃に妻が授乳し、2人で就寝。0時に妻が授乳。3時に私がミルクをあげる。6時に妻が授乳、と言うパターンですが、6時間程度の睡眠確保だけでも随分違います。
妻が運動に10分20分ウォーキングをする間、子供を見守る事だって、立派な育児です。また、産褥期*7の間は授乳以外寝かせていた方が良いとも言われています。その間は家事を全て引き受けるくらいの気概は必要です。
我が家の分担
当初、大見得を切って
「授乳等の育児でどうしても母親が手を出さないと行けない行為は貴方がやってくれ。それ以外の食事を含めた家事は僕がやる」
と言い切りましたが、残念ながらそれもあやふやな感じになっちゃいました。
明確な区分として
・授乳……妻
・食事、3時台のミルク……私
と言う感じで、それ以外の育児・家事は出来る方が率先してやるような形に落ち着いてしまいました。
勿論、これは「やりたい方がやる」ではなく、「やれる方がやる」ですが、様々、機械に役立って貰っていますので、それも後に書きたく。
あと、どちらかが出かける用事がある場合、片方がその間、家でずっと子供の面倒を見る、等はしっかりしています。スポーツ、美容院、映画、買い物、その他諸々……。
あ、おむつは当初、うんちの交換は出来ませんでしたが、今は平気で出来ますよ! これも回数を重ねる事による慣れの問題ですね。きっと。
*1:立場としては主任でした。主任が立て続けに2人倒れる職場っていったいどーなのさ、と思いつつ仕事していました。
*2:内、1人が某宗教団体にハマってしまい、私も勧誘されることとなったのですが、それは別の話
*3:実際、うつで倒れた補充要員くんへのサポートは手厚いものでした。
*4:育休の話に後者はどうでもいいのですが。
*5:とは言え、地域子育て支援などの行政の保護もありますし、HELPを求める先も幾らか整ってきています。
*6:警戒やリスク軽減に保険に入る人はいても、特定の疾病にかかる前提で保険に入る人はそうそういないと思います。黒い家と言うホラー小説では自殺前提に保険に入っている人がいましたが……。
*7:出産後の身体に出産のダメージが残っている間の事。6~8週掛かると言われています